配当性向と配当利回り
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株式投資とは、株式会社の株を買って配当金(はいとうきん)をもらうことです。
株式会社は、利益が出ると、その数十%を株主に「配当」として分配します。
利益のどれくらいを配当に回すかを「配当性向」(はいとうせいこう)と呼びます。
配当性向をどれくらいにするかは、事前に発表している企業もありますし、発表しない企業もあります。
「我が社は、利益の40%を株主の皆様に還元します」と言う風に、高らかに宣言している企業もありますし、特に配当の割合を定めていない企業もあります。
もちろんこれは黒字企業の場合で、赤字企業は原則的に配当金は支払いません。
また黒字でも黒字額が少なければ、配当金は出ないことが多いです。
配当金はいつ支払われる?
ただ配当金をいくら出すかは、あらかじめ予定(予想)として発表している企業が多いです。
去年より実績がよければ、配当金が増えますし、実績が悪ければ配当金は減ります。
実際にいくら配当を出すかは、年度末に決算を出して利益を確定した上で、株主総会で決定します。
年度末を3月にしている企業の場合、5月中には決算発表が出て、6月に株主総会が開催されます。
実際に配当金が支払われるのはそのあとで、年度末から3ヶ月ほど後になります。
3月末締めの企業だと、だいたい6月下旬から7月ですね。
配当利回りとは
配当金目当てに株を買う場合、いくら配当金が出るかより、配当利回りの方が重要になります。
利回りというのは、投資金額に対するリターンのことですね。
1万円投資して500円の配当があれば、配当利回りは5%ということになります。
だから同じ1株あたり10円の配当金が出る株(銘柄)があったとしても、買った時の株価によって配当利回りは異なります。
一例を挙げると、次のような感じになります。
現在株価と配当利回り
配当金 | 現在株価 | 配当利回り |
---|---|---|
5円 | 100円 | 5% |
5円 | 200円 | 2.5% |
10円 | 200円 | 5% |
10円 | 300円 | 3.3% |
配当目当てで買って損する場合
配当を目当てに株を買う場合、配当利回りが高い株を狙うことになります。
たとえばソニーだとかトヨタと言った株も、株価が高い時期に買うと、配当利回りが下がります。
逆に株価が安い時期に買うと、配当利回りが上がります。
震災などの災害や、不況時には株価が下がりますから、そういったところで株を買うと、高利回り株を買えます。
ただし利回りが高いと言うことは、株価が下がっていると言うことですから、さらに株価が下がるリスクもあります。
たとえば5%の配当利回りだと思って100万円分の株を買ったら、株価が下がって90万円になってしまった場合、配当分の5万円より、10万円の値下がりの方がデカくなって、損することになります。
もちろんそのまま毎年5万円ずつ配当を受け取れるのであれば、含み損は無視して株を持ち続けてもよいのですが、あまり気分はよくないでしょうね。
もちろん、そういう場合も「カラ売りヘッジ」したり、「ナンピン買い下がり」で対策することも出来ます。
生命保険や損害保険会社などは、そういう風に資金を運用していますし。
なので投資資金がたくさんある人は、配当利回りだけ見て株を買ってもよいかも知れません。