ヘッドアンドショルダー 釈迦三尊とは
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ヘッドアンドショルダーは、売買ポイントの一つだ。
ヘッドアンドショルダーとは、いわゆる「釈迦三尊」(しゃかさんぞん)とか、「三山」(さんざん)と呼ばれるチャートの形だ。
釈迦三尊とは、お釈迦様の仏像の左右に、少し背の低い仏像が並んでいる様子に見立てたものだ。
三山とは、三つの高値の山が並んでいるような状態だ。
高値の山が三つあって、最後の三つ目が低い山になっていれば三山と見なして良い。
この、山と山の間の谷の部分の高さを、ネックラインと呼ぶ。
ネックラインというのは、「首の高さ」ってことだが、このネックラインを割って下に下がると、下落トレンド入りの可能性が高いとされている。
ところが実際は、そんなに簡単じゃないんだね。
地合いや株価位置によっては、首より下の肘のラインくらいから切り返して上昇する場合も多々あるし。
ヘッドアンドショルダーの実際
では、ヘッドアンドショルダーの、実際の日足チャートの例を見てみる。
株の本などでは、キレイな三山の形の例が載っていたりするが、実際はそんな単純な動きにはならない。
例えば次のような感じになる。
ヘッドアンドショルダー 実際の日足チャートの例
このチャートの例だと、ネックラインがどこになるのか、まずよく分からない。
ヘッドアンドショルダーではネックラインが重要で、ネックラインを割って下値を下げると、下落トレンド入りの可能性が出てくる。
ところがこのチャート例のように、なで肩のヘッドアンドショルダーになっていると、ネックラインがよく分からない。
こういう場合は、肘のラインが参考になる。
頭・肩・肘という風にチャートを見ると、肘のあたりが当面の底値で、肘のあたりで一旦反発することがよくある。
肩の辺りでカラ売りヘッジを入れた場合、この辺りで一旦、様子を見るというのも良いかも知れない。
ヘッドアンドショルダーは、高値圏と安値圏では意味が違う
ヘッドアンドショルダーは、高値圏と安値圏では、違う意味になることが多い。
高値圏で現れるヘッドアンドショルダー、釈迦三尊・三山は、買いの勢いが弱まっていることを示す。
つまり買いたい勢力がほぼ買い終わって、それ以上の買いが入らない状態だ。
こういう状態では、安値で仕込んだ買い手が少しずつ利益確定の売りを出しているため、売り買いが拮抗して、それ以上上がらないという状態だ。
どこまで行っても、株価は需給で決まるものなので、買方と売方のバランスが崩れた時に株価が大きく動く。
なので高値圏で釈迦三尊・三山のチャート型になったら、先日までの買方が、突然売り方に変わったりする。
そして他のトレーダー達も、慌てて売りに走ったりするので、三山の後は下落トレンドになりやすいわけだ。
一方、株価位置が低くて安値圏にいる場合は、安値から切り返す途中にヘッドアンドショルダーの形になることがある。
上のチャートの例もその一つで、いわゆる「底練り」(そこねり)の段階でヘッドアンドショルダーの形になっている。
こういう場合は、株価が切り返し始めることも多く、迂闊にカラ売りしない方が無難だ。