権利落ち日
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株主の権利は、株主権利付最終日の大引け時点で、株を持っていることで得られる。
株主権利付最終日に買えば、たった1日だけ保有していてても配当や優待品をもらうことが出来る。
逆に364日ずっと株を持ち続けていたとしても、株主権利付最終日にその株を持っていなければ、株主の権利はなく、配当金や株主優待はもらえない。
そのため好業績の企業や、魅力的な株主優待品を出す企業銘柄は、権利付最終日が近付くにつれて、株価がジワジワ上がっていく事が多い。
一日株主になって、配当金や株主優待品をもらおうとする人が、後を絶たないのだ。
ところが配当狙いの一日株主は、リスクが高い。
というのも権利付最終日の翌日は、配当狙いで買う動機が無くなり、株価が大きく下がることが多いからだ。
これを「権利落ち」と呼ぶ。
権利落ちリスク
配当狙いや株主優待狙いで、株主権利付最終日の前に株を買うのは、実は非常にリスクが高い。
というのも権利付最終日の翌日、いわゆる「権利落ち日」には、多くの銘柄が、受け取る配当分以上に株価が下がったりするのだ。
配当や優待をもらおうと株を買ったのに、それ以上に株価が下がったら、逆に損になってしまう。
そこで株価が下がっても損しないように、保有株と同数株だけカラ売りを入れる人も多い。
ところが人気銘柄ほどカラ売りがたくさん入っていて、既に大きな逆日歩(ぎゃくひぶ)が山ほど付いていたりする。
逆日歩というのは、カラ売りの特別料金のことだが、ペナルティ的なコストがかかるため、カラ売りヘッジにならなかったりする。
優待タダ取りは、超危険
魅力的な株主優待品を出す企業の場合、「優待タダ取り」を狙って、現物買いとカラ売りを同数入れる人もいる。
ところがこういう銘柄に限って既に物凄い逆日歩がついていて、優待タダ取りどころか、ものすごい金額を支払う羽目になったりする。
これについては、また別の機会で解説することにする。