市場センチメントと株価

市場センチメントとは、株式市場全体の「気持ち」のことだ。

 

バフェット指数が高く、株価水準が十分に高い期間は、市場センチメントが良くて楽観的だし強気だ。

 

大きな悪材料がでても、しばらくするとまた切り返して株価が上昇する。

 

米中貿易摩擦が激化し、関税合戦になって、世界経済が失速するのが完全に見えていても、ちょっとした好材料に反応して、株価は高値を取っていく。

 

「良い材料を拡大解釈」し「悪材料を小さく見積もって」、株を買うという動きになる。

 

株価は上がるのが当たり前で、含み損がいくらできても、ガマンしておれば、いつかはまた戻るという、とんでもなく脳天気な相場状態だ。


 

市場センチメントが良すぎると、赤字会社まで上場してくる

こういう脳天気市場センチメントの時は、株式市場に余剰資金が集まってくる。

 

そこで赤字なのに、IPO上場(新規上場)してくる企業も多い。

 

脳天気センチメントなので、業績なんか悪くても、株を買ってくれる投資家が多いんだね。

 

投資家の方も、IPOで失敗しても、他の株で儲かってるから、少々のことは気にせず、怪しいIPO株を買う。

 

まさに「投資バブル」と言った様相だ。

 

こういうときに買ったIPO株は、5年後や10年後には、株価が10分の1とか100分の1になったりする。

 

そもそも赤字会社で、決算も粉飾ギリギリなので、毎年のように増資して株数も増え、ババ抜き状態になってしまうのだ。

市場センチメントが悪化すると、株価が上がらない理由

逆に、バフェット指数が低く、株価水準がかなり低い期間は、市場センチメントが悪く、弱気相場が続く。

 

これぞと思うような強い材料がでても、売りで潰されて株価は上がらない。

 

菅直人民主党政権下で、日銀によるETF購入が開始されて、国による間接的な株の買い支えが始まっても、株を積極的に買おうという動きは、なかなか続かなかった。

 

その理由の一つは、「お金持ちや資産家の財産が目減りして、リスクを取りにいく気分じゃなかった」という事が挙げられる。

 

これは経済学では「逆資産効果」とか、「異時点の予算制約」などと呼ばれる現象だ。

 

逆資産効果というのは、資産が目減りすると、消費行動も控えめになるという減少だ。

 

バブル期のように、土地や株券が暴騰すると、気前が良くなってお金をバンバン使ったりする人が増える。

 

その結果、社会全体の金回りが良くなって、景気が良くなる。

 

これを「資産効果」と呼ぶのだが、これとは全く逆の現象が起こるのだ。

 

逆資産効果と、予算制約

資産価値が減る→担保価値も減る→借入金の返済や、追加担保(増し担)を求められる→使えるお金が減る→消費が減る

と言う風に、資産価値が減ることによって消費が落ち込むのが逆資産効果だ。

 

また異時点の予算制約とは、「将来の収入予想から現在の消費水準を決める」という現象のことだ。

 

不況時には、近い将来に収入が増えるという期待がないため、人々は節約に走る。

 

それによって消費が落ち込み、経済も停滞する。

 

こう言うような場合、株を買おうというインセンティブ(動機)が生まれないし、株を買う資金も限られているので、株価の上昇は続かない。


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